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【AWS】Amazon EC2の料金体系をわかりやすく解説|課金方式の違いとコストを抑える5つのポイント

Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud、以降Amazon EC2)はクラウド上に仮想サーバー(仮想マシン)を構築できるサービスで、システム開発やWeb運用などさまざまなシーンで活用されています。従量課金制で、サービスの内容や利用時間、課金方式によって料金が大きく異なる点が特長です。そのため、利用する際に料金体系の仕組みを理解しないままAmazon EC2を利用すると、想定以上のコストが発生して損する可能性があります。

本記事では、Amazon EC2の概要、料金の構成要素、4種類の課金方式、コストを抑えるポイントについて解説します。

目次

Amazon EC2とはどのようなサービス?

Amazon EC2とは、AWS(Amazon Web Services、以降AWS)が提供する、仮想サーバーを構築できるサービスです。物理的なサーバーを購入することなく、AWS上に仮想サーバーを作成し、必要な時にコンピューティングリソースを利用できます。

Amazon EC2では、OS(オペレーティングシステム)、メモリ容量、vCPU数、ストレージ容量などを自由に選ぶことが可能です。そのため、Webサイトやアプリケーションの運用、システム開発・テスト環境の構築など、幅広い用途に活用されています。ただし、柔軟にスケールできる反面、料金体系が細かく、使い方次第で費用が大きく変動する点に注意が必要です。

Amazon EC2の料金を決める構成要素

Amazon EC2の料金は、仮想サーバー環境の構成や使い方によって大きく変動します。Amazon EC2で課金の対象となる、4種類の構成要素についてそれぞれ解説します。

インスタンスタイプ

インスタンスとは、Amazon EC2上で稼働する仮想サーバーのことです。vCPU、メモリ、ストレージ、ネットワークの組み合わせにより、Amazon EC2料金が変動します。

インスタンスには、メモリやvCPUなど重視する内容に基づく、「インスタンスファミリー」という区分が存在します。インスタンスファミリーの名称、概要、特長は次のとおりです。

ファミリー名概要特長
Tシリーズ汎用 (バースト可能)低コスト重視におすすめ Webサイトや開発環境などに最適
Mシリーズ汎用vCPU・メモリのバランスが良い標準タイプ Webサーバーやアプリサーバーなど多目的に利用可能
Cシリーズコンピューティング最適化高性能の vCPU性能を持つ 演算処理やバッチ処理、科学計算、 vCPU負荷が高いワークロード向き
Rシリーズメモリ最適化大容量のメモリを搭載 データベースや分析ワークロードに最適
GシリーズGPU最適化GPUを搭載した高性能モデル 機械学習・画像解析・3Dレンダリングに活用

なお、インスタンスタイプの名称は、上記にあるファミリーのほかに、世代、追加機能、サイズで構成されています。「m5a.2xlarge」を例にすると、「m(汎用ファミリー)」「5(第5世代)」「a(追加機能:AMDプロセッサ)」「2xlarge(インスタンスサイズ)」を意味します。

Amazon EC2 インスタンスタイプ 命名規則
Amazon EC2 インスタンスタイプ 命名規則

サービスの利用時間

インスタンスタイプを利用した時間に応じて料金が課金されます。Amazon EC2の場合、「インスタンス起動から最小60秒、それ以降は起動から最小 60 秒、それ以降は秒単位で課金」される仕組みです

対象OSは、Amazon Linux、Microsoft Windows Sever、RHEL(Red Hat Enterprise Linux)、Ubuntuなどで、オンデマンドインスタンス、リザーブドインスタンス、スポットインスタンスを含む全購入オプションに適用されます。(2026年6月時点)

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使用したストレージの容量

AWSのストレージサービスを利用した場合、データの格納量、転送量、耐久性によって料金が課金されます。Amazon EC2で利用する代表的なストレージサービスは、以下のものが挙げられます。

Amazon Elastic Block Store(以降EBS)

Amazon EC2インスタンスにアタッチして使うブロックストレージで、高速アクセスができる

Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)

大容量データを保管できるオブジェクトストレージで、バックアップやログ保管に適している

Amazon S3 Glacier

長期保管向けの低コストストレージで、頻繁にアクセスしないデータに適している

ストレージの選択は、アクセス頻度やデータの重要度によって決めるとよいでしょう。必要以上に高性能なストレージを選ぶとコストが増加するため、用途に応じた使い分けが大切です。

インターネットへのデータ転送

AWSから外部へとデータ転送する場合も、転送量に応じて料金が課金されます。

同一リージョン内であっても、AZ間(アベイラビリティゾーン)のデータ転送など、一部のデータ転送に料金が発生する場合があります。さらに、ワークロード構成によっては、Amazon EC2やAmazon RDSなど、同一リージョン内でも転送料がかかることもあるので注意が必要です。

Amazon EC2における4種類の料金体系(課金方式)

Amazon EC2の料金は、基本的に「使ったぶんだけ料金を支払う」従量課金制が基本です。しかし、課金方式は別の種類も用意されており、選び方によってコストが大きく変わります。この章からは、Amazon EC2で用いられている、4種類の課金方式について詳しく解説します。

オンデマンドインスタンス

オンデマンドインスタンスとは、契約期間の縛りがなく、使った分だけ料金が発生する最も基本的な課金方式です。初期費用も不要で、必要な時にすぐ使える手軽さがオンデマンドインスタンスの特長です。

インスタンスを起動している間、秒単位または時間単位で課金され、停止すれば料金は課金されません。ただし、インスタンスを停止した場合でも、EBSボリュームや未使用Elastic IPなど、Amazon EC2インスタンスに関連するリソースに対し課金が継続される場合もあります。

例えば、アタッチしている Amazon EBSボリューム やAmazon EBSスナップショット、または未使用の Elastic IP などが挙げられます。課金を止めるには、 Amazon EBS ボリュームとAmazon EBS スナップショットの削除、Elastic IPの解放が必要です。

また、EBSボリュームタイプも、料金が変動する要素の一つです。料金を抑える方法の一つとして、「gp2ボリュームからgp3ボリュームに移行する」ケースが挙げられます。

オンデマンドインスタンスは手軽に始められる良さがある反面、秒単位で料金が発生するため、長期的に使う場合は割高になります。

リザーブドインスタンス

リザーブドインスタンスとは、1年または3年単位で長期契約を行うことで、オンデマンドインスタンスよりも料金が大幅に割引される課金方式です。支払い方法は「前払いなし」「一部前払い」「全額前払い」の3種類があり、前払いの金額が多いほど割引率が高くなる仕組みです。

リザーブドインスタンスは、一定期間同じ環境を継続して使う場合に向いています。長期的に同じインスタンス構成を利用する場合や、コストを安定させたい企業におすすめです。

その一方で、購入後は基本的に途中解約ができず、契約したインスタンスのスペック変更にも制限があります。そのため、運用の柔軟性がやや欠けるといったデメリットもあるので注意が必要です。

ただし、同一インスタンスファミリー内であれば、割引が自動的に適用されるケースがあります。例えば、リージョンRI(Linux/共有テナンシ)には「インスタンスサイズ柔軟性」があり、同一ファミリー内で割引が自動適用され、Convertible RI は交換(コンバート)も可能です。

スポットインスタンス

スポットインスタンスとは、AWSの空きリソースを格安で提供する方式で、料金が最大で90%割引になります。 (2026年6月時点)

コストを大きく抑えられる反面、AWSのリソース状況によってスポットの価格が変動し、リソース回収のためインスタンスが突然停止するリスクがあります。そのため、停止しても問題のないバッチ処理、検証環境などの一時的な用途に向いています。ただし、スポットインスタンスは2分前に「中断通知」が実施されるため、突然停止することはありません。

Savings Plans

Savings Plansとは、2019年に導入された新たに誕生した課金方式です。リザーブドインスタンスと一見似ていますが、より柔軟に利用できるのが特長です。

Savings Plansでは、1年または3年など、一定期間の使用をコミットすることで料金が大幅に割引されます。支払い方法は、 「全額前払い」「一部前払い」「前払いなし」から選ぶことが可能です。

Savings Plansには、「EC2 Instance Savings Plans」、「Compute Savings Plans」という2つのタイプがあります。

「EC2 Instance Savings Plans」とは、特定のリージョン内のインスタンスファミリーを契約すると、料金が「最大72%」も割引されるプランです。Amazon EC2だけを使う、同じインスタンスファミリーを使い続ける時に適しています。

一方の「Compute Savings Plans」は、インスタンスファミリーやサイズ、リージョン、OSなどの指定がない柔軟性の高さが特長です。その代わりに、料金の割引率は「最大66%」に設定されています。

ただし、割引率の上限値はリージョン・対象により変動するため、公式サイトにて具体的な料金を確認するのがおすすめです。

なお、Savings Plans の適用については、契約した「1時間あたりの利用金額(コミット額)」に達するまで、対象となる使用量に対して割引価格が自動的に適用されます。リザーブドインスタンスとは異なる独立した仕組みのため、リザーブドインスタンスを購入していない状態でも単独で利用可能です。

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Amazon EC2の料金を安く抑える5つのポイント

Amazon EC2は、使い方次第でコストが大きく変動します。料金の無駄を省き、コストをなるべく安く抑えるには、以下の5つのポイントを実践しましょう。

用途に合った課金方式を選ぶ

Amazon EC2には4種類の課金方式があり、用途(ユースケース)にあった課金方式を選ぶことが重要です。

課金方式特長用途
オンデマンド インスタンス・契約期間の縛りなし
・起動中のみ秒/時間単位で課金。
・停止すれば料金停止
・Amazon EBS ボリュームなど、一部課金継続の可能性あり
短期間の利用、開発やテスト用環境、一時的な需要があるキャンペーンなど
リザーブド インスタンス・1年または3年契約で、前払い額により割引率アップ
・料金を安定化できるが契約中の変更・解約が困難
・同じ構成を長期的に使用する場合
・24時間365日稼働するシステムなど
スポット インスタンス・空きリソースを大幅割引で提供
・最大90%オフ
・インスタンスが停止される可能性あり(中断通知あり)
バッチ処理、検証環境など、停止されても影響少ない用途
Savings Plans・1年または3年の使用コミットにより、最大72%割引可能
・支払い方法は「全額前払/一部前払/前払なし」から選択
・タイプにより適用範囲が異なる
・継続的にAmazon EC2を使う場合
・インスタンスタイプ・リージョンを固定してコスト最適化したい場合

同じインスタンスタイプでも課金方式で割引率が変わるため、コストの最適化を図ることが可能です。

汎用型のTシリーズ、Mシリーズにおける料金の目安を、課金方式ごとに紹介します。

オンデマンドインスタンス

インスタンス時間単価(USD)vCPUメモリストレージネットワーク パフォーマンス
t3.small0.027222 GiBEBS のみ最大5ギガビット
t3.medium0.054424 GiBEBS のみ最大5ギガビット
t3.large0.108828 GiBEBSのみ最大5ギガビット
m8g.large0.1159428 GiBEBSのみ最大12.5ギガビット
m8gd.large0.14928 GiB1 x 118 NVMe SSD最大12,500メガビット
m7a.large0.1497328 GiBEBSのみ最大12,500メガビット

※ 以下の条件で検索し、Amazon EC2 オンデマンド料金より引用

  • AWSリージョン:アジアパシフィック(東京)
  • OS:Linux
  • インスタンスタイプ:汎用
  • vCPU:2

スポットインスタンス

インスタンスタイプLinux/UNIX 料金(USD)Windows 料金(USD)
t3.small0.00990.0281
t3.medium0.02050.038
t3.large0.04630.0689
m5.large0.04760.1366
m6a.large0.04450.1335
m7a.large0.0530.1455

※ 以下の条件で検索し、Amazon EC2 スポットインスタンスの料金より引用

  • AWSリージョン:アジアパシフィック(東京)
  • インスタンスファミリー:一般的な目的 – 現行世代

リザーブドインスタンス

インスタンス支払い方法前払い費用(USD)月額料金(USD)オンデマンドと比較した費用節減
t3.small前払いなし012.4837%
一部前払い715.9940%
全額前払い140041%
m5a.large前払いなし051.8337%
一部前払い29424.8240%
全額前払い577041%

※ 以下の条件で検索し、Amazon EC2 リザーブドインスタンスの料金より引用

  • AWSリージョン:アジアパシフィック(東京)
  • 期間:1年
  • OS:Linux
  • テナンシー:共有

Savings Plans:Compute Savings Plans

インスタンス支払い方法料金(USD)オンデマンドと比較した費用節減
t3.small前払いなし0.021421%
一部前払い0.020425%
全額前払い0.019927%
m5.large前払いなし0.09920%
一部前払い0.09523%
全額前払い0.09325%

Savings Plans:EC2 Instance Savings Plans

インスタンス支払い方法料金(USD)オンデマンドと比較した費用節減
t3.small前払いなし0.017137%
一部前払い0.016340%
全額前払い0.01641%
m5.large前払いなし0.07837%
一部前払い0.07440%
全額前払い0.07341%

※ 以下の条件で検索し、Compute Savings Plans と EC2 Instance Savings Plansより引用

  • AWSリージョン:アジアパシフィック(東京)
  • 期間:1年
  • OS:Linux
  • テナンシー:共有

料金の安いリージョンを選ぶ

AWSは世界中にデータセンターがあり、日本国内で他国のリージョンを使用することも可能です。アメリカはインスタンスタイプの単価が低く、東京リージョンは料金が割高になる傾向があります。

通信の遅延や機密性が厳しくない場合、コストを抑えるためにあえて他国のリージョンを選ぶこともあります。ただし、コストの安さだけで判断するのではなく、遅延・データ所在地・サービス可用性も考慮しましょう。

使っていないインスタンスは削除する

どの課金方式を選んだとしても、Amazon EC2は従量課金が基本です。Amazon EC2を起動しているだけで料金が発生するため、使っていないインスタンスはこまめに削除しましょう。

検証環境や一時的な作業用インスタンスは、夜間や休日の起動を止めることでコストを抑えられます。また、Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)のようなストレージサービスは、不要なオブジェクトも削除やライフサイクルの移行が必要です。

インスタンスタイプの機能を見極める

Amazon EC2のインスタンスタイプは多種多様で、vCPU・メモリ・ネットワーク性能などが大きく異なります。必要以上に高スペックなタイプを選ぶと、実際の用途に対してオーバースペックになり無駄なコストが発生します。

余裕を持ったスペックを選ぶ企業も少なくありませんが、必要最低限の性能を満たすインスタンスタイプを選ぶことが大切です。

Amazon EC2の支援サービスを活用する

Amazon EC2の扱いに不慣れな場合、「どの構成が最適か判断できない」「請求金額が読めない」という悩むケースも少なくありません。Amazon EC2の運用には専門知識が必要になるため、コストの最適化を含め、専門的な支援サービスを利用するのがおすすめです。

AWSパートナーであるCloudCREW byGMO(以降、CloudCREW)では、Amazon EC2の料金の可視化・最適化を支援し、無駄なコストの削減を実現します。Amazon EC2の導入支援だけでなく、中長期にわたってAWSの運用料金の見直しや運用負荷の削減、セキュリティ対策など、すべての対応を専門家に任せられるため、企業は開発・運用業務に集中できます。

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まとめ

Amazon EC2は、インスタンスタイプや課金方式、利用状況によってコストが大きく変わります。料金体系の仕組みを理解し、用途に応じて最適な課金方式を選ぶことで、無駄な費用を抑えることが可能です。さらに、使っていないインスタンスの削除や適切なスペック選定、リージョン選びなどを徹底することで、安定した運用とコスト最適化の両立が実現します。

AWS運用に不安がある場合は、専門家がコスト最適化からセキュリティ対策まで支援するCloudCREWがおすすめです。セキュリティ監視や運用も任せることができ、リスク対応にかかるコストも削減できます。

Amazon EC2の運用を成功させたい方は、ぜひCloudCREWに気軽にご相談ください。

当記事の監修

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が運営するCloudCREW byGMOでご紹介する記事は、AWSなど主要クラウドの認定資格を有するエンジニアによって監修されています。

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