24時間365日行われるAWS監視において重要な役割を果たすサーバー監視サービスですが、Amazon CloudWatch、Zabbixに並んでMackerel(マカレル)が人気です。本記事では、SaaS型サーバー監視サービス「Mackerel」の基本的な概要を解説いたします。
「Mackerel」とは?
Mackerelは、クラウド時代に最適な監視モデルと誰でも簡単に使えるUIによって、システムの監視・運用にチームで取り組む文化を育むSaaS型サーバー監視サービスです。ブログサービス「はてなブログ」など、さまざまなコンテンツプラットフォームサービスを運営する株式会社はてなによって提供されています。「クラウド運用の道標」としてビジネスの成長を支援する監視・運用を提供します。また、日本製のサーバー監視サービスでもあります。自社のサービス運用基盤をMackerelで運用し、そのノウハウを詰め込むことで、クラウド監視に必要な機能を提供し続けています。
「Mackerel」の利用方法
Mackerelを利用するには、2種類の方法があります。
- Mackerelの公式サイトから直接購入
- Mackerelのパートナープログラムに参加するパートナー企業から購入・利用
Mackerelから直接購入する場合、ご自身または自社でAWS監視・運用を手掛けるケースが想定されます。
対して、Mackerelのパートナー企業経由で購入・利用する場合は、パートナー企業にAWS監視・運用を委託するケースが想定されます。Mackerelのパートナー企業の多くは、Mackerelを利用したAWS監視・運用サービスを提供しています。そういったパートナー企業と契約をして、Mackerelを利用することができます。
一例ですが、Mackerelのパートナー企業であるCloudCREW byGMO(以下、CloudCREW)は、24時間365日対応のAWS監視・運用代行サービス「マネージドクラウド for AWS」を提供しています。監視ツールとして、Mackerel、Zabbix、Amazon CloudWatchの中からひとつを選択できます。Mackerelのパートナー企業が手掛け、10を超える自社および顧客向けサービスの監視体制をMackerelで統一することで、信頼高い運用体系を構築したイグニション・ポイント フォース社の事例をご紹介します。

「Mackerel」の費用
Mackerelの公式サイトによると、無料のフリープランと有料のスタンダードプランの2プランが用意されています。
フリープランでは、Mackerelのベーシックな機能を無料で利用できます。そして、スタンダードホスト・マイクロホスト合わせてホスト数5台まで登録することができます。監視対象となるホスト台数の上限に続き、監視項目数、グラフ表示期間など、Mackerelの利用において一部の制限があります。
フリープランは、単体または複数台といった小規模な環境を運用する、または有料プランを検討する前のお試し利用といった用途に適しているでしょう。フリープランでは、監視項目数が少ない、グラフ表示期間が短いなど、本格的な監視を行うには十分ではないことがあります。まずフリープランで試してみて、自社に取り入れられそうであれば、有料のスタンダードプランへアップグレードすることもできます。
有料のスタンダードプランでは、フリープラン以上の機能や支援サービスを利用できるようになります。また、2週間の無料トライアルを試すことができます。有料のスタンダードプランはホスト数1台から利用でき、顧客ニーズに合わせた料金体系となっています。
Mackerel スタンダードプラン
| スタンダードホスト | 月2,180円 |
| マイクロホスト | 月660円 |
| 1メトリック | 11円 |
| 1Mスパン | 330円 ※ 5Mスパンまで無料 ※M=Million(100万) |
※ ホスト一台から利用可。料金は、すべて税込みです。また、2026年4月時点です。最新情報や諸条件は、公式サイトをご確認ください。
「Mackerel」はどのように生まれたのか
Mackerelを開発する株式会社はてなは、はてなブログが有名です。多くのWebサービスを開発・運営しています。数千台にも上るサーバーシステム管理を効率化するための社内ツールとして、Mackerelは生まれました。社内ツールから始まって、それが社外でもツールとしてリリースされています。
「Mackerel」でできること
Mackerelでは、主に以下のことができます。
①監視
リソース状況を監視し、異常があればすぐに気づくことができます。異常発生時にはアラートが記録され、SlackやChatwork、Microsoft Teamsなど、ツールに合わせて柔軟に通知先を設定することができます。通知先を自社の状況に合わせて選ぶことができます。
②アラート
全ての監視ルールには「Warning」「Critical」の2種類の閾値(しきいち)を設定できます。「CPU使用率が70%を超えたらWarning、80%を超えたらCritical」などというアラートを発生させるように条件を指定することができます。即時対応が必要なレベルのアラートかどうかを区別できます。
「Mackerel」のメリット
Mackerelの主なメリットをご紹介します。
メリット
導入スピード
使用しているサーバーにMackerelの監視エージェントをインストールするだけで、すぐにサーバー監視を始めることができます。細かい設定手順が無くても大丈夫です。
クラウドインテグレーション
複数の環境にまたがっている情報をMackerelで一元管理できます。例えば、AWS、Microsoft Azure、Google Cloudとのインテグレーション機能を提供しています。複数環境にまたがっている情報をそれぞれでバラバラに管理するというのはストレスにもなるので、一元管理するのは魅力的です。
コンテナ監視
コンテナを使うことによってWeb開発をより効率的にすることができます。mackerel-container-agent を使用することで、Amazon ECSやKubernetesなどのコンテナオーケストレーション・プラットフォームにおけるコンテナを監視できます。Amazon ECSはコンテナ化されたアプリケーションを簡単にデプロイ、管理、スケールするのに役立ちます。
プラグイン
プラグインによって監視エージェントを拡張することができます。プラグインはMackerelで公式に提供しているものもありますが、ユーザー自身で独自に作成することができます。便利なプラグインができれば公式プラグイン集へユーザー自身がcontributeすることも可能です。ユーザー自身がcontributeすることによって、オリジナリティーのあるプラグインを開発することもできます。
まとめ
今回は、監視ツールとしてMackerelを簡単にご紹介しました。ポイントをまとめます。
Mackerelのポイント
- 株式会社はてなの社内ツールが誕生背景にある。
- Mackerelの公式サイトまたはMackerelのパートナー企業経由で購入・利用できる。
- 公式サイトでは、無料のフリープランと有料のスタンダードプランを提供している。
- 有料のスタンダードプランには2週間の無料トライアルがある。
- リソースの監視や状況を見てのアラートが可能。
- 導入メリットとしては導入の簡単さ、プラグイン対応などがある。
自社でMackerelのような監視ツールを導入して、監視体制を組んでAWS監視に取り組むのも選択肢のひとつですが、実際は監視にかかる人的リソースや業務負荷は増大する傾向にあります。MackerelによるAWS運用のナレッジを蓄積するにもトレーニングの手間や人材育成の時間を要します。
本業に集中するため、夜間や土日・祝日を含む24時間365日対応のAWS監視・運用代行サービスを取り入れて、Mackerelを採用した監視体制を構築/強化する方法もあります。運用に関する重要な判断は自社で行い、煩雑な定期運用はAWSやMackerelの運用実績豊富な事業者に託すといった運用スタイルが今、幅広く層に採用されています。
同時に検討してみてはいかがでしょうか。
最後に、AWSパートナーであり、Mackerelのパートナープログラムにも参加する当社が運営するCloudCREW byGMOでは、24時間365日対応のAWS監視・運用代行サービス「マネージドクラウド for AWS」を月5,500円(税込)から提供しています。監視ツールとして、Mackerelを利用できます。MackerelによるAWS監視・運用をお考えの際、気軽にご相談ください。
当記事の監修
GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が運営するCloudCREW byGMOでご紹介する記事は、AWSなど主要クラウドの認定資格を有するエンジニアによって監修されています。
