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Amazon Redshiftとは?メリットと利用する際の注意点

AWS(Amazon Web Services、以降AWS)をはじめ、複数のクラウドサービスを利用している企業のなかには、蓄積したデータを事業戦略へ活用したいと考える担当者が増えています。しかし、社内にデータを分析できる専門的なエンジニアがおらず、何から始めたら良いのかわからないといったケースも少なくありません。

このような課題を解決するサービスとして、大規模なデータ分析の基盤を比較的構築しやすい「Amazon Redshift(以降、Redshift)」が注目されています。本記事では、Redshiftが持つ特長や導入するメリット、活用シーンの例から利用時の注意点まで解説しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

Redshiftとは

Redshiftは、AWSが提供するペタバイト規模のデータウェアハウスサービスです。大規模データを構造化して蓄積、また、高速にクエリ処理や分析ができる点が特長です。既存のBIツールやETLツールとの連携もしやすいため、分析環境を効率的に構築できます。ビッグデータやマーケティングの分析、レポートの自動化など幅広い用途に対応可能です。

Redshiftの特長

Redshiftは、行単位ではなく、列単位でデータ更新などを行う「列指向」のデータベースです。クエリの実行時には必要な列だけを読み込むため、列指向のデータベースは高速に分析処理することができます。

ただし、頻繁なデータの追加や更新処理のほか、トランザクション処理などは行指向のデータベースと比べて遅くなる傾向があるため注意が必要です。

他のデータベースサービスとの違い

Amazon RDS(Amazon Relational Database Service、以降RDS)は、OracleデータベースやPostgreSQLをそのまま利用可能な、リレーショナルデータベース管理システムです。また、Amazon Aurora(以降、Aurora)はRDSファミリーに含まれるサービス
の一つです。MySQLまたはPostgreSQLのいずれかと互換性のあるデータベースを作成できます。RDSもAuroraも、ともに行指向のデータベースなのでデータの追加や更新処理、オンライントランザクション処理に強いことが特長です。一方、Redshiftは大規模な業務データを高度に分析することを目的としています。

Amazon Athena(以降、Athena)も大規模なデータ処理を行うことを目的としているため、必要なリソースを自動的に割り当てられることが特長です。ただし、ピーク時など多くの負荷がかかるとクエリ実行速度が落ちることがあります。一方、Redshift(特にプロビジョンドクラスター)はノード構成を指定して固定できるため、Athena と比べてクエリ性能のばらつきが少なく、予測しやすい傾向があります。

Redshiftのメリット

この章では、Redshiftを利用する主なメリットを4点挙げて解説します。

高速なデータ分析

Redshiftは列指向のデータベースであり、行指向データベースと比べて入出力処理が大幅に削減されるため、ディスクアクセスの頻度が少ないことが特長です。

また、RedshiftはMPP(超並列処理)を採用しているため、クエリを分散して処理することができます。Redshiftで取得したクエリは分散されるため、並列処理を行うことによって、大量のデータを高速に処理することが可能です。

Redshift のデータ分析が高速に行えるのは、列指向データベースを採用しているため入出力処理を大幅に削減できること、MPP によって並列処理できることの2 点に支えられており、これらが処理性能を大きく向上させています。

高いスケーラビリティ

Redshiftはペタバイトクラスの大規模データを保持できることが特長です。加えて、サーバーレスサービスを利用すれば、自動的に最適なサイズのスケーリングを行うことが可能です。

Redshiftクラスターを利用する場合には、リサイズ方式の選択により所要時間などは異なりますが、管理画面から手動でスケールを変更することができます。

フルマネージドのサービス

Redshift はフルマネージドサービスのため、データウェアハウス環境を自前で構築したり、インフラ運用に手をかけたりする必要はありません。ただし、プロビジョンドではノードタイプやサイズの選定・リサイズが必要になります。

一方、サーバレス版であるAmazon Redshift Serverless では RPU が自動的にスケールし、上限値やベース容量を設定することで、コストと性能を柔軟に制御できます。

また、標準機能としてある時点のスナップショットを取得可能です。取得方法は、自動と手動のどちらも選択できます。自動でも手動でも、取得したスナップショットの保持期間を設定できます。自動取得する場合には取得タイミングをスケジューリングが可能です。これらの取得したスナップショットから、Redshiftのクラスターを復元できます。

これらのマネージドサービスにより、エンジニアはパッチを適用したりバックアップを取得したりといった運用業務から開放されるため、本来の分析業務に専念できます。

他のAWSサービスとの連携の良さ

Redshiftによりデータ分析を行う際には、他のAWSサービスとの連携がしやすいため、効率的な分析が可能です。

フェデレーテッドクエリ機能(横串検索機能)により、他のデータベースサービスに対して直接クエリを実行することが可能となります。この機能の対象には、Amazon RDS for PostgreSQL/MySQL、Amazon Aurora PostgreSQL/MySQL 互換エディションの外部データベースサービスがあります。また、拡張機能であるAmazon Redshift Spectrumにより、Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)に保存されたデータに対しても直接クエリを実行可能です。

AWS Glueと連携すれば、ETL処理(抽出・変換・書き出し)を行ったデータをRedshiftに送ることができます。分析結果はAmazon Quick Sight(以降、Quick Sight)というBIサービスを用いて可視化し、レポートの作成が可能です。

Redshiftの利用シーン

Redshiftを利用すると実際にはどのような分析ができるのか、具体的な利用シーンの例を3つ紹介します。

売上の分析

Redshiftの利用により、業務システムが分散しているために受発注量を一元管理できないなどの課題を解決します。

大量のデータ分析を行う基盤としてAWSを導入し、Redshiftにより日々の発注量や売上、作業工程など、各システムで収集したデータを集約します。Redshiftに集約したデータを高速に分析し、その結果はQuick SightなどのBIシステムにより可視化することが可能です。

また、Redshiftに備わっているストリーミングの取り込み機能を活用すれば、収集したデータをほぼリアルタイムに分析することが可能です。したがって、経営層もほぼリアルタイムにデータ分析結果を確認できるため、データドリブンな意思決定を行えます。

顧客行動分析

顧客の行動を分析して、店舗やECサイトの売上向上を図りたい場合におけるRedshiftの活用例を紹介します。

マーケティング施策の効果を可視化するために、ECサイトにおける行動ログや実店舗での売上データなどをRedshiftに集約し分析することが可能です。どのようなマーケティングによりどのように購買行動へとつながったのかを分析し、その結果を新たなマーケティング施策にフィードバックします。

これらの施策により、発行したクーポンの利用率や実店舗の来店客数、ならびに売上の向上につなげることが可能です。

BI分析

Redshiftは、さまざまなシステムで蓄積された大規模データを有効に活用するための基盤にもなります。

Redshiftの導入により構造化データだけではなく、非構造化データも横断的に検索・抽出が可能です。抽出したデータを分析し、BIツールを用いて可視化することもできます。

本社だけではなく、すべての支店や営業所でもこれらの分析結果を活用できるようにビジネス環境を整備することによって、データの集計や加工作業の効率が大幅に改善されることが期待できます。

Redshiftを利用する際の注意点

Redshiftを有効活用するために、あらかじめ気を付けるべきいくつかの注意点について解説します。

コストが高くつく可能性

Redshift は小規模利用でもクラスターやベース容量に応じた一定の料金が発生するため、他サービスと比べて割高になるケースがあります。小規模利用の場合にはかえって他のサービスよりも高くついてしまう可能性があります。

また、Redshiftの利用は課金制のため、使用するデータ量が増えたり要求するパフォーマンスが高すぎたりすると、ランニングコストも増大します。そのため、適切なノードタイプや利用時間を設定することが重要です。

設定の複雑さ

Redshiftには、「自動テーブル最適化(ATO)」機能が備わっており、クエリのパフォーマンスが最適化されるように自動的に設定されます。しかし、場合によっては思ったようにパフォーマンスが出ず、その際には手動で設定を調整しなければならないことに注意が必要です。

また、適切なデータの圧縮方式を選択しなければ、ストレージの使用量がうまく抑えられず、パフォーマンスが思うように上がりません。さらに、列指向のデータベースのため、適切にスキーマを設定しないとクエリの処理があまり高速化されないケースもあります。

これらの設定を手動で行う場合には、専門的な知識が欠かせません。

データ移行の困難さ

既存のデータベースなどからRedshiftへデータを移行する際には、データ量などによっては大きな労力を必要とすることがあります。

データ移行を自動化するためのスクリプトを作成したり、リスクを減らすために段階的な移行計画を立てたりする必要があるなど、専門的な知識が必要です。

また、AWS DMS(AWS Database Migration Service)を活用すれば他のデータベースからRedshiftへ容易にデータを移行できますが、これにも経験や知識が必要となります。

更新処理の遅延

Redshiftは大量データの分析処理に特化しているため、データの追加・削除といった更新処理の速度は遅くなることがあります。

リアルタイムなデータの更新処理が多くなる場合には、RDSやAuroraなど他のデータベースサービスの利用を検討することが必要です。

Amazon Redshiftを有効に活用するならCloudCREW byGMOにおまかせ

複数のクラウドサービスを利用して業務システムを運用している企業にとって、それらから収集した大量で多様なデータの有効活用は事業戦略を立てるうえでの課題です。この課題を解決するために、Redshiftを利用するとこの大量で多様なデータを効率的に分析することができます。

しかし、Redshiftは課金制のサービスであるため、設定が適切に行われていなければ、コストが高く付いたり十分なパフォーマンスを発揮できなかったりする場合もあります。したがって、AWSに関する十分な知識や経験を有するエンジニアの存在が企業にとっては重要です。もし、そのような人材がいないためにRedshiftの導入にお悩みの場合には、データ移行やAWS環境構築に定評のあるAWSパートナーであるCloudCREW byGMOの活用をご検討ください。

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CloudCREW byGMOでは、AWS 認定資格を保有した専門エンジニアが、システム構築から日々の監視・運用までを一貫して支援しています。

Redshiftの導入、AWS 環境の構築方法や移行計画、運用体制について課題を感じている場合は、まずはお気軽に無料相談会へご参加ください。お客様の状況に合わせて、最適な進め方をご提案いたします。

まとめ

Amazon Redshiftは、AWSが提供するデータウェアハウスサービスです。大量のデータを構造化して蓄積できるうえ、列指向のデータベース・MPP(超並列処理)の採用により高速なクエリ処理や分析ができる特長があります。また、フルマネージドサービスのため、エンジニアは日々のメンテナンス作業にリソースを割かれることなく、本来の分析業務などに専念できます。

Redshiftを活用すれば、複数のクラウドサービスから取得した大量のデータを分析し、可視化して売上や顧客の行動、BI分析を行えます。それにより、企業はデータドリブンな意思決定が可能です。

ただし、Redshiftには注意点もあります。知識や経験が少ないと正しく設定することは困難ですが、正しく設定しなければコストが高く付くこともあります。他のデータベースからの移行も容易ではありません。

Redshiftの導入や安全なデータの移行、日々の運用・監視業務に不安がある場合には、CloudCREW byGMOの活用がおすすめです。

当記事の監修

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が運営するCloudCREW byGMOでご紹介する記事は、AWSなど主要クラウドの認定資格を有するエンジニアによって監修されています。

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