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AWS監視入門「AWS監視ツール比較」
Amazon CloudWatch / Zabbix / Mackerel

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AWS監視に役立つサーバー監視サービスを比較!当記事では、(1) Amazon CloudWatch、(2) Zabbix、(3) Mackerelの3つを比較します。

はじめに

今回の記事ではAWS監視ツールとして、Amazon CloudWatch、Zabbix、Mackerelの3つを比較します。

監視ツールの種類は大きく2つのタイプに分けることができます。1つは監視サーバーも、監視システムもどちらも自分で用意するタイプです。今回でいうとZabbixが該当します。

2つ目のタイプとしては、監視サーバーはサービス提供元で管理し、監視システムだけを使うタイプのものです。Amazon CloudWatchとMackerelがこちらに該当します。

3つの監視ツールそれぞれの概要についてご紹介します。その後に3つのツールを費用、主な機能、監視対象、メリット、デメリットの点で比較してみます。

「Amazon CloudWatch」とは?

Amazon CloudWatchでは、アプリケーションを監視し、システム全体におけるパフォーマンスの変化に対応して、リソース使用率の最適化を行い、システムの運用において必要なデータが提供されます。

Amazon CloudWatchを使用して、環境内における異常動作の検知、アラームの設定などを行うことによって、アプリケーションをスムーズに運用することができます。

ユーザーが指定するメトリック値のしきい値に基づいたアラーム、または機械学習アルゴリズムに基づいて異常なメトリック動作を監視するアラームを作成することも可能です。

メトリック(metric=「距離」「計量」の意味)とは、ネットワーク・インターフェースのルートに割り当てられる値で、そのルートを使用する場合の通信コストを表します。通信コストのしきい値を設定しておいてそれを超える場合にアラームを発生させることが可能です。

アラートが発生した際、迅速に措置をするために、アラームがトリガーされた場合に通知を受け、自動的に開始するアクションをセットアップすることができます。これが平均解決時間の短縮につながります。

「Zabbix」とは?

Zabbixは、オープンソースの統合監視ツールです。システムの監視、アラート通知、パフォ-マンス可視化などにおいて高度な監視を実現します。

プロセスやネットワーク、ログの監視だけでなくミドルウエアまで幅広い監視に対応します。また、Windows、Red Hat Enterprise Linux、商用UNIXや、SNMPに対応したネットワーク機器および、IPアドレスを保持する機器が監視可能です。

高機能な閾値(しきいち)設定に対応しており、収集したメトリクス内の障害ステータスを自動的に検知することができます。収集したメトリクスをずっと見続ける必要がありません。

Zabbix API経由で外部アプリケーションからZabbixの全機能にアクセスが可能です。例えば以下のような機能をAPI経由で実行可能です。

  • API経由でZabbixの管理を自動化
  • 200以上の異なるメソッドが使用可能
  • Zabbixと共に動く新たなアプリケーションを開発

「Mackerel」とは?

Mackerelは、株式会社はてなが提供しています。システムの監視・運用にチームで取り組む文化を作る、日本製のSaaS型サーバー監視サービスです。登録ユーザー数876万人です。月間ユニークブラウザー数1.96億人となっています。

自社のサービス運用基盤をMackerelで運用し、そのノウハウを詰め込むことで、クラウド監視に必要な機能を提供し続けています。開発を行う会社自体が自らサービスを活用し、それをもとにバージョンアップにつなげるという点は面白い発想ですね。

また、MackerelではAPI設計にも力を入れています。GUI上で行う操作や設定をコード化して自動化することで運用効率の向上を図り、他ツールとも連携できるように設計されています。

GUIで行えることをコード化することによって、より汎用的に使用できるようにしている点は他ツールとの関係性をよくするためにも有効だと言えるでしょう。

3つの監視ツールの比較

ここでは3つの監視ツールについていろんな角度から比較してみます。


スマートフォンでご覧のお客さまは、表を右にスクロールして各プランの詳細をご確認ください。

サービス名 Amazon CloudWatch Zabbix Mackerel
費用
  • 無料利用枠
    無料利用枠内で利用できるものは多数あり
  • 有料利用枠
    従量課金制。その月に使用した分を、月末に支払う。
無料(オープンソース) 2週間の無料トライアル
有料版
スタンダードホスト月:1,833円(税込)
マイクロホスト月:660円(税込)
監視対象
  • CPU使用率
  • ディスクの入出力数
  • ネットワークの入出力バイト数
  • ログ
  • サーバー
  • ネットワーク機器
  • 仮想サーバー
  • ステータスが "working" または "standby" であるホスト
  • 「サービス」「ロール」の概念でまとめられた単位で指定可能
メリット
  • AWSからデータを収集してそれらにアクセスし、問題をすばやく解決することが可能
  • AWS のリソースとアプリケーションのモニタリングが簡単になる
  • 事前に定義したしきい値、異常動作を識別する機械学習アルゴリズムのどちらかに基づいてアラームを設定し、アクションを自動化が可能
  • 1つの画面に集約した画面表示が可能
  • 障害発生時に担当者への通知メールが可能
  • サーバーにMackerelの監視エージェントをインストールするだけで、すぐにサーバー監視を始めることができる
  • 複数の環境にまたがっている情報をMackerelで一元管理できる
  • プラグインによって監視エージェントを拡張することができる
デメリット
  • AWSに依存
  • 標準メトリクスでは監視できるものが少ない
監視画面がわかりにくい Amazon CloudWatchよりも取得できる項目が少ない

まとめ

今回は、AWS監視ツールとしてAmazon CloudWatch、Zabbix、Mackerelの3つの概要とそれらの比較についてご紹介しました。ポイントをまとめます。

Amazon CloudWatchは、AWSに特化した監視ツールです。無料利用枠でも対応可能なものが多いことにプラスして、従量課金制であるため、使った分だけお金がかかる仕組みとなっています。

Zabbixはオープンソースのツールであるため、無料で利用することができますが、監視画面が見づらいところがデメリットでもあります。細かいカスタマイズを行うにあたっては便利です。

MackerelはSaas型の監視サービスです。元々が株式会社はてなの社内ツールという点で信頼が持てます。無料版から始めて、有料版も手軽な料金体系となっています。Amazon CloudWatchよりも取得できる項目は少ない点は注意しましょう。

とはいえ、これら監視ツールを自社に導入して、自社だけでAWS監視を全てまかなうのはコスト・人的リソース的にも負担が大きいです。夜間や祝日を含む「24時間365日対応」のAWS監視サービスを取り入れて、監視体制を構築/強化する方法もありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

監視にかける人的コストを下げることによって、より自社の注力すべき業務に集中することができるでしょう。

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