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マネージドセキュリティサービス(MSS)とは?人材不足と運用負荷を同時に解決する方法

「日々増え続けるセキュリティアラートへの対応に追われ、本来の業務に集中できない」
「高度な専門知識を持つ人材の採用が難しい」

企業のセキュリティ担当者の多くが、このような課題に直面しているのではないでしょうか。直近では、アサヒグループホールディングスやアスクルなどの企業がランサムウェア攻撃を受け、多大な影響を受けているニュースが報じられました。

多くの企業がセキュリティリスクに対する危機感を持っており、どの企業にとっても他人事ではありません。こうした状況を解決する有効な手段として、いま注目されているのが「マネージドセキュリティサービス(MSS)」です。

本記事では、MSSの基本と必要性から導入によるメリット、失敗せずに自社に適したサービスを選ぶためのポイントまでを解説していきます。

目次

マネージドセキュリティサービス(MSS)とは

マネージドセキュリティサービス(MSS)の利用イメージを図解
マネージドセキュリティサービス(MSS)を図解

MSSとは、企業のセキュリティ対策に関する運用や管理を、高度な専門知識を持つ外部の事業者が請け負うアウトソーシングサービスのことです。MSSは、多くの企業が直面する人材不足や運用負荷といった課題を解決する手段として注目を集めています。

MSSを提供するMSSP(マネージドセキュリティサービスプロバイダ)とは

MSSP(Managed Security Service Provider、以降MSSP)とは、MSSを提供する事業者の総称です。

サイバーセキュリティに関する高度な知識とスキルを持つ専門家を擁し、企業に代わってセキュリティシステムの24時間365日の監視・運用・ログ分析などを行います。

AWSパートナーによる高信頼なマネージドセキュリティ・サービス

AWSのセキュリティサービスを使って、24時間365日、AWS上にあるクラウド環境のセキュリティ監視を行います。脆弱性などの脅威、インシデント発生前の予兆、ベストプラクティスにあわない設定変更などを検知・通知いたします。

なぜ今マネージドセキュリティサービスが必要とされているのか

MSSが求められる背景には、サイバー攻撃の巧妙化と深刻なセキュリティ人材の不足という2つの大きな課題があります。

テレワークの普及やDX推進で企業のIT環境が進化するなか、攻撃手法も日々巧妙になり、自社だけで最新の脅威に対策し続けることは難しくなってきました。加えて、専門知識を持つ人材は慢性的に不足している状況です。

その解決策として、セキュリティの運用を専門家にアウトソースする必要性が高まっています。セキュリティの維持を専門家に任せることで、自社の人材をコア業務に集中させられます。

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マネージドセキュリティサービスとSOC、MDRとの違い

MSSと意味が近い用語として、SOC(Security Operation Center、以降SOC)やMDR(Managed Detection and Response、以降MDR)が挙げられます。これらは、MSSとは役割やカバーする範囲が異なります。この章では、それぞれの違いを確認しておきましょう。

MSSは「運用・管理の代行」

MSSは、システムとデータの保護・潜在的な脅威の検出・インシデント対応といったセキュリティ上の多岐にわたる運用・管理を、外部の専門事業者が代行する包括的なサービスです。

特定の製品に縛られることなく企業のIT環境全体を監視し、インシデント発生時にはアラートを通知します。また、セキュリティに関するレポート作成も担います。SOCやMDRの機能を含んだ、より広義なセキュリティアウトソーシングサービスと位置付けることができます。

SOCは「監視・検知」に特化した組織

SOCは、セキュリティ製品やネットワークを24時間365日体制で監視し、サイバー攻撃の兆候をいち早く検知・分析することに特化した専門組織です。

MSSが「サービス」を指すのに対し、SOCは監視や検知を行う「組織や体制」そのものであるという点が大きな違いです。企業は社内でSOCを構築・運用することもあれば、社外のMSSPがサービスの一部として提供するSOC機能を利用するケースもあります。

MDRは「検知・対応」に特化したサービス

MDRは、サイバー攻撃の「検知」に加えて、その後の「対応」までをサービスとして提供する点が最大の特長です。ネットワークやエンドポイントを含むクラウド環境全体など、幅広い領域を監視対象とします。

脅威を検知した際には、問題の端末をネットワークから隔離したり、不正プロセスを停止したりといった封じ込め措置まで行います。インシデント発生後の迅速な対処を支援する、積極的で実践的なサービスといえるでしょう。

マネージドセキュリティサービスを導入するメリット

企業がMSSを導入することで得られる、主要な5つのメリットを説明します。

セキュリティ専門家による高度な知見の活用

MSSを活用すれば、多様な攻撃手法や最新の脅威情報に精通したセキュリティ専門家の高度なスキルと知識を、スムーズに自社の対策に反映させることが可能です。

社内に専門家がいない場合でも、外部の専門チームによる支援を受けて高レベルなセキュリティ体制を構築・維持し、日々巧妙化するサイバー攻撃に対抗できます。

24時間365日の監視体制によるインシデントの早期発見

多くのMSSは、24時間365日システムを監視可能な体制をとっています。SLA(Service Level Agreement)や運用設計にもよりますが、休日や夜間でもサイバー攻撃の兆候をリアルタイムで検出し、迅速な初動につなげられます。

この点は、インシデント発生時の被害を最小限に抑え、事業への影響を食い止めるうえで大きなメリットです。

セキュリティ担当者の負担軽減とコア業務への集中

アラートの監視やログの分析といった定常的な運用業務をMSSに委託することで、社内のセキュリティ担当者は日々の膨大な作業から解放されます。

その結果として創出された時間は、全社的なセキュリティポリシーの策定やリスク評価、ガバナンス強化のための従業員教育などの戦略的なコア業務に充てられるでしょう。このように限られたリソースを有効活用できる点は、MSSを利用する重要なメリットです。

セキュリティ人材の採用・教育コストの削減

専門知識を持つセキュリティ人材の需要は世界的に高い一方で、その採用や育成にはコストと時間がかかります。MSSを導入すれば、十分なスキルと経験を備えた専門家チームを、自社で直接雇用することなく活用できます。

新たな人材の採用や、従業員教育にかかるコストを大幅に削減することが可能です。

客観的な視点によるセキュリティ体制の継続的な改善

自社の担当者だけの力で、セキュリティ体制における課題や弱点を客観的に評価するのは難しいかもしれません。

外部の専門家であるMSSPに依頼して第三者の視点から定期的に運用状況を分析し、改善点を報告・提案してもらえば、自社のセキュリティレベルを継続的に向上させることが可能です。MSSを導入することで、これまで気付きにくかったリスクを可視化し、対策を強化できます。

失敗しないマネージドセキュリティサービスの選び方

MSSの導入で後悔しないためには、価格だけでなく、サービス内容や事業者の信頼性を多角的に評価することが重要です。サービス選びで失敗しないために重要な、6つのポイントを説明します。

自社の課題と導入目的

まず、「なぜMSSを導入するのか」を明確にすることが重要です。目的が明確でないと、投資対効果の高い導入は期待できません。

自社のセキュリティにおける課題(人材不足や運用負荷の高さなど)を洗い出して目的を定めることで、必要な機能やレベルが明らかになり、過不足のない適切なサービスを選定できます。

サービスの対応範囲(スコープ)

MSSPによって、提供されるサービスの対応範囲(スコープ)は異なります。

例えば、監視対象はネットワーク機器だけか、サーバーやクラウド環境まで含まれるのかといった違いがあります。インシデント検知後についても、アラートの通知のみ行うのか、復旧まで支援してもらえるのかのように対応に差があるかもしれません。

自社のシステム環境と合致しているか、サポートのレベルは十分かを必ず確認しましょう。

インシデント発生時の対応プロセスと報告体制

万が一、インシデントが発生した際に、どのようなプロセスで対応するのかは重要です。また、どのような報告体制をとっているのかも選定基準の一つとなります。

検知から通知までの目標時間や具体的な対応手順、報告内容を確認しておきましょう。併せて、平常時の定期的なレポートについても、形式や頻度(月次など)を事前に確認しておくことが重要です。専門家がいない企業にとっては、内容のわかりやすさも大切なポイントとなります。

サービス提供事業者の実績と専門性

MSSPの信頼性は、運用実績からある程度測れます。自社と同じ業界や、規模が近い企業への導入事例があるかなどを確認しましょう。実績が豊富な事業者であれば、多様な脅威に対して的確に対応する技術があると期待できます。

加えて、国際的なセキュリティ資格を持つ専門家が在籍しているかどうかも、技術力を評価するうえで一つの指標となります。

費用対効果

MSSの導入は提示された料金だけでなく、その費用でどれだけのサービスを受けられるのか、費用対効果を慎重に見極めて判断することが大切です。初期費用や月額費用・オプションサービスの利用料金に対して、セキュリティレベルの向上やコスト削減などの効果をどの程度得られそうかを天秤にかけ、総合的に判断しましょう。

将来的な拡張性(スケーラビリティ)

企業の成長にともない、保護すべきIT資産やセキュリティ要件は変化していきます。そのため、MSSは現時点でのニーズを満たすだけでなく、将来的な事業拡大やシステム変更にも柔軟に対応できる拡張性(スケーラビリティ)があるか確認して選ぶことも重要です。

長期的な視点で、自社の成長を支えてくれるパートナーとなり得るかを見極めましょう。

AWSのMSSなら「AWSマネージドセキュリティ」がおすすめ

調査会社のCanalysによれば、AWSはクラウドインフラ市場のトップシェアを占めています(2025年第2四半期の時点)。すでに多くの企業がAWSを利用しており、導入を検討中の企業も多いでしょう。ただし、巧妙化するサイバー攻撃に備えるには、AWSのベストプラクティスに沿ったセキュリティ対策が欠かせません。

企業にとっては、セキュリティ対策の維持が大きな負担となることもあるでしょう。AWS環境を含むセキュリティ運用に、不安を感じるケースも考えられます。そのような場合は、専門知識を持つAWSパートナーに監視・運用を任せられる、MSSを利用するのがおすすめです。

CloudCREW byGMOの「AWSマネージドセキュリティ」では、9種類のAWSセキュリティおよびアイデンティティサービスを組み合わせ、AWS上のクラウド環境を24時間365日体制で監視します。

セキュリティリスクの検知や月次レポートによる効果の可視化から、アラート発生時の対処方法の調査まで一貫してサポートします。お客さまは、本来のコア業務に集中することが可能です。

新たに人材を確保しなくても、AWSマネージドセキュリティで高度な専門知識を活用し、AWSのベストプラクティスに基づいた堅牢なセキュリティを構築できます。

導入・運用するサービスや料金プランは、お客さまの状況に合わせて選べるよう複数ご用意しております。セキュリティ運用の手間がかからないAWS環境をご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ

マネージドセキュリティサービス(MSS)は、専門家が企業のセキュリティ運用を代行するサービスです。サイバー攻撃の巧妙化と深刻な人材不足を背景に、導入する企業が増えてきています。

MSSを導入することで、24時間365日の監視体制を実現可能です。セキュリティ担当者の負担軽減や、採用・教育コストの削減といった効果が期待できる点も、企業にとっては大きなメリットでしょう。

サービス選定の際には、十分な検討が大切です。自社の課題と目的を明確にしたうえで、サービス対応範囲や事業者の実績、費用対効果などの面から多角的に比較することが成功の鍵となるでしょう。

当記事の監修

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が運営するCloudCREW byGMOでご紹介する記事は、AWSなど主要クラウドの認定資格を有するエンジニアによって監修されています。

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