導入事例

AWS Partner Advanced Tier Services

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国内有数のECプラットフォームのデータベースをAWS環境へ移設
柔軟性のあるインフラを実現し、ユーザー体験を向上。
マネージドサービスの有効活用でコストも抑える

CASE STUDY

GMOペパボ株式会社

業種情報通信業/インターネット附随サービス業

本社所在地〒150-8512 東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー

公式サイトhttps://shop-pro.jp/

サービス名カラーミーショップ byGMOペパボ

ソリューションホスティング事業/EC支援事業/ハンドメイド事業/金融支援事業

GMOペパボ株式会社

AWS

AWS移行

データベース移行

AWSコンサルティング

高可用性

構築代行

負荷テスト

コスト削減

事前検証(PoC)支援

AWS請求代行

マネージドクラウド

プレミアムサポート

EC

GMOペパボ株式会社は2003年の創業以来、レンタルサーバー「ロリポップ!」やハンドメイドマーケット「minne byGMOペパボ(以下、minne)」など、個人向けのインターネットサービスを数多く展開しています。このたび、国内最大級のネットショップ作成サービス「カラーミーショップ byGMOペパボ(以下、カラーミーショップ)」の可用性向上のため、自社データセンターにあった同サービスのデータベースをアマゾンウェブサービス(AWS)へ移行することを決定し、その技術パートナーとしてCloudCREWへご依頼いただきました。移行プロジェクトに関わった同社のキーマン3名に、CloudCREW採用の経緯や移行プロセス、効果についてお聞きしました。

CloudCREWを評価した理由

REASON TO VALUE CLOUDCREW

  • AWSでのシステム構築実績、技術力
  • AWSへのシステム移行実績
  • 将来を見据えた提案
  • SEによる迅速、柔軟な対応力

解決された課題

WHAT CLOUDCREW RESOLVED

  • ネットショップ作成サービスの可用性向上
  • アクセス集中時のインフラ自動伸長への対応
  • 障害発生時の復旧速度向上
  • エンジニアリングリソースの選択と集中

インタビュー

INTERVIEW

インタビュイー紹介

GMOペパボ株式会社 技術部
シニアエンジニアリングリード
常松 伸哉(つねまつ しんや)氏
技術部は、会社全体のIT基盤の運用管理をする部門。自身はインフラエンジニアからキャリアを始めており、セキュリティも含めた全社的な統一管理・共通化を推進。
GMOペパボ株式会社 EC事業部
シニアエンジニアリングリード
髙橋 健一(たかはし けんいち)氏
事業部全体の技術的な意思決定のほか、エンジニア組織の採用や成長支援を担当。個人的にはサーバーやデータベースなど、インフラ関連技術を専門とする。
GMOペパボ株式会社 EC事業部
ECグループ マーケティングチーム
サブマネージャー
和田 真人(わだ まさと)氏
カラーミーショップのマーケティング責任者として、事業を推進。インフラなどサービス改善内容をユーザーに周知する立場でもある。

EC事業の需要が高まり、可用性を高めるためにAWSへの移行を選択

― このたびカラーミーショップのデータベースをAWS に移設されました。移設を決断された背景をお聞かせください。

和田さまカラーミーショップは16年以上の歴史をもち、4万以上のユーザーがいるサービスで、競合よりも充実した機能がセールスポイントです。コロナ禍を受け、ECに参入される多くの事業者さまをご支援できるよう、2021年5月には初期費用・月額利用料無料のフリープランを準備していました。その前にデータベースの移設を行った形です。

高橋さま2020年春の段階で、すでにカラーミーショップの利用がすごく増えていましたので、可用性を高めたいと感じていました。特に、データベースの可用性が重要なポイントになっていました。例えば、人気のショップがセールを展開するとアクセスが集中して、サービスのパフォーマンスに影響を与える懸念がありました。また、データベースに障害があった際、バックアップはしっかりとっているものの、復旧に時間がかかってしまうのではないかという心配もあり、クラウドサービスの利用で解決できないかと考えていたのです。

常松さまハンドメイドマーケットのminneが先にAWS のデータベースサービスであるAmazon RDSを利用してうまくいっていたことから、カラーミーショップもAWS へ移行することにしました。2020年の5月から6月ごろに方針を決定し依頼先を探して、CloudCREWの担当者さまとのSlack チャンネルを作ったのが7月だったと思います。弊社では2020年1月頃からリモート勤務となっており、本プロジェクトもフルリモートで行われました。

― CloudCREWに依頼をするまでの経緯や、選定の決め手をお聞かせください。

常松さま弊社にはエンジニアがいますので、AWS への移行を自分たちでやるか、外部に協力を依頼するかの選択肢がありました。しかし、検討を始めた頃は、ECサービスの需要が増え、社内で動けるエンジニアのリソースに限りがあったため、協力いただける会社を探しました。3社にお話しをお聞きし、そのうち2社から見積もりをいただき、EC事業部の高橋や事業部長とも話をしてCloudCREWさんにお願いすることにしました。コスト面も考慮しましたが、AWS に関する実績と技術力への期待も採用の決め手です。

課題・スケジュール管理とともに、Slackでのフレキシブルな回答も行う

― AWS への移設に際しての課題や、移行の流れについてお聞かせください。

高橋さまいくつか課題がありました。1つはパフォーマンスの問題で、現行のデータベースが動作するものと同じスペックのインスタンスはAWS にありませんでした。CPUやメモリに過不足がありましたので、CloudCREWさんに最適なものをご提案いただき、構築から負荷テスト、サービスの運用までお願いできたのですごく助かりました。

2020年のうちに検証環境と本番環境の構築をしていただいて、私たちはアプリケーションをAWS 側に接続してどうなるかという検証をすすめていました。2021年になって負荷テストを行い、さらに細かな移設シナリオを実施して確認していきました。2月ぐらいに移設をしようと思った段階で、原因がわからないAWS 特有の課題が発生したため移設を延期しました。

この課題についてはCloudCREWの方とAWS 側でコミュニケーションしていただいて原因をつきとめ、解消しました。2021年4月の本番移行の際は、CloudCREWさんと弊社で役割を分担し、予定していたサービス停止時間内にスムーズにできました。

常松さま今回、現行のデータベース仕様をそのままAmazon RDSに移行できませんでした。私たちが使っているデータベースエンジンがAWS でサポートしていないものでしたので、変更する必要がありました。また、データベースで利用している文字コードを、UJISからutf8mb4に変更を予定していました。変更可能かCloudCREWの皆さんに検証していただき、期間内での判断が可能となりました。最終的にデータベースエンジンは変更可、文字コードは変更不可という判断となったのですが、単なる移行ではなく全体的な改善も加えることができたのはとてもありがたかったです。

― CloudCREWのAWS移行・導入支援では、オンプレミスと呼ばれる現行システムをAWS上のクラウド環境へ移行(マイグレーション)するために必要な支援を行います。クラウド間の移行にも対応しています。どのような分担で移行プロジェクトをすすめたのでしょうか?

高橋さまAWS 側の設計や構築は、ほぼすべてCloudCREWさんにお願いし、アプリケーション側は弊社で対応しました。CloudCREWさん側の課題管理システム(Backlog)で全体の管理をしながら、Slackの共有チャンネルで相談をする形で行いました。わからないことはSlackですぐに回答を得られるため、ミーティングなどを頻繁に行うことなく課題解決ができました。

常松さま全社的に使っているサーバー監視のシステムがあるのですが、Amazon RDSに移設に伴って監視システム側の準備をしていなかったというのがありました。移設後に、どう設定したらいいかをCloudCREWさんにサポートしていただき、現在は以前と同様の監視ができています。

可用性を高めながら、インフラ導入と運用のコストを大幅削減

― 移設後は、問題なく動作しましたでしょうか?

高橋さまデータに関する軽微な問題はありましたが、リカバリー可能な範囲で収まりました。大きな問題は起きなかったかなと思います。環境が変わったことで、社内のメンバーが監視や状態の見方に慣れていないことから、パフォーマンスの低下に気がつかないこともあったのですが、すぐに対処できました。

常松さま全社的に使っているサーバー監視のシステムがあるのですが、Amazon RDSに移設に伴って監視システム側の準備をしていなかったというのがありました。移設後に、どう設定したらいいかをCloudCREWさんにサポートしていただき、現在は以前と同様の監視ができています。

― AWS へのデータベース移設後に良くなった点はありますでしょうか?

高橋さま人気ショップのセールや予約販売など、ユーザーが増えてデータベースに大きな負荷がかかる場面でも、簡単にスケールアウトしたりスペックを上げたりして負荷分散できるようになったのは大きな変化です。移行環境を作る段階で、サーバーを増減する方法もCloudCREWさんから共有いただいていました。オンプレミス環境では、ピークにあわせてサーバーを調達してしまうと普段は余剰リソースになりかねません。膨大なコストを削減できることは大きなメリットがあると思います。

常松さまインフラやプラットフォームの担当者としては、運用が楽になることや手間がかからないことはすごく価値を感じます。AWS のマネージドサービス利用によって、サーバーや仮想マシンに詳しくないスタッフでもインフラの配備・管理ができるようになったのは、運用コストの大幅な低減につながっていると思います。

和田さまカラーミーショップをユーザーさんが使っていて、少しでも不安がない状態になるのがとてもいいことだなと思っています。新しい環境での運営によって、よりよいユーザー体験を提供できると思いますので、とても期待しています。万が一障害が発生した場合でもすばやく対応できるため、お客さまへのご迷惑を最小限に止め、お問い合わせの数も減らせると期待しています。

外部サービスの活用で、事業の差別化に社内リソースを集中

― 今後の事業展望についてお聞かせください。

高橋さまカラーミーショップの技術面としては、自社のクラウドとAWS のようなパブリッククラウドを組み合わせて使うことで、さらに可用性向上させることに取り組んでいる最中です。妥当なコストでより可用性の高いインフラを提供していきたいというのが個人的な思いです。

和田さまフリープランをリリースすることで、ユーザーさんの総数が増えると、ネットワーク効果がさらに加速すると思っています。流通がストップしないようサービスの可用性が高めていくことが、ユーザーさんにもカラーミーショップにも良いメリットを与えられればいいかなと思っています。

常松さまサービスの可用性は担保していかなければと思っています。一方で社内のエンジニアリングのリソースは限られています。今回のようにデータベースの管理といった、事業の差別化には直接あまりつながらない部分などはマネージドサービスをうまく活用することで、社内リソースの取捨選択をできればと思っています。事業差別化のほうにリソースを集中できるような仕組みを全社的に作れればと思っています。

― 今回のプロジェクト全体を通して、CloudCREWへの評価や、おすすめしたい事業者についてアドバイスをおねがいします。

高橋さま今回、何よりもやっぱりレスポンスが速いのとコミュニケーションがうまくとれるというところがすごく助かりました。エンジニアでAWS を使ったことがあっても、各サービスを深く知る人は少ないと思います。また、AWS のパートナーの中には、コンサルティング中心で実際の手を動かす人が少ないところもあると思います。AWS 特有の課題を熟知されたCloudCREWさんに依頼すれば、思わぬ課題につまずくことなくプロジェクトを進められるのではないでしょうか。

常松さまレスポンスの速さに加えて、プロジェクト全体にすごくコミットしていただけたのがうれしかったです。クラウドのことをあまりご存じない企業にもおすすめできますし、弊社のように社内でエンジニアを抱えている組織なら、より技術的なコミュニケーションを深くとれるため、相乗効果を得られる可能性はあると思います。

AWSシステム構成図

AWS SYSTEM CONFIGURATION

システム構成図
AWSプロダクト
  • Amazon EC2
  • Amazon RDS
  • Amazon CloudWatch
  • AWS Direct Connect

CloudCREWのご利用サービス

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